愛しき悪魔
「ちょっと落ち着いてっ。二人とも、言い過ぎだよ。」
二人の鋭い視線が私に一瞬刺さったがすぐに二人で火花を散らし始めた。
「美流はいいのかよ。お前、こんなヤツにとりつかれてたんだろ?なんかされたんだろ。」
「えっ、…いや、悪夢?を見せられてただけで直接は…。」
チラッと魔女をみると楽しそうに頬をあげていた。
「そーだよ、ちょっと遊んだだけー。ベッーだ!!」
キャハハッて笑う魔女はまるで小さな子供。
この姿を始めてみる亜羅はビックリしている。
「おまけに、こっちは彼女の願い叶えてやろうとしただけなのによぉー。ぶっ飛ばされて気絶させられるとか。恩を仇で返すなよなぁー。」
そう言ってさっきの私のようにこっちをチラッとみてきたので、自然と「…スミマセン…。」と言葉が零れた。
「なぁ…。」
そう言った亜羅はもう怒ってはいなくて。
彼女に興味をもっているみたいだった。