愛しき悪魔
ぼっーと…二人を眺めてると、急に笑ってこっちに振り向いた。
「…何?」
「フフフッ、美流いーの?」
「何、芽威奈。どうしたの?」
「亜羅の事、気になるんでしょ?急に不機嫌になって。追い掛けないんだ?」
「早く行った方がいーよ。」
悪戯っぽく二人は笑う。
「なんで私が?急に不機嫌とか…自分かってだよ。」
「…それはそうだけど。でも、原因は美流ちゃんにあると思うよ。」
「私!?なんで?」
「それは…ねぇ。」
二人でコソコソ。いつのまにこんなに仲良しに…。
「ねぇ、私のせいってどういうこと?」
「それを本人に聞いてきな?」
優しく言われる。さとすお母さんみたいに。
「…でも、なら尚更。」
私が原因なら、私はいけない。