愛しき悪魔











ぼっーと…二人を眺めてると、急に笑ってこっちに振り向いた。










「…何?」










「フフフッ、美流いーの?」










「何、芽威奈。どうしたの?」










「亜羅の事、気になるんでしょ?急に不機嫌になって。追い掛けないんだ?」










「早く行った方がいーよ。」










悪戯っぽく二人は笑う。










「なんで私が?急に不機嫌とか…自分かってだよ。」










「…それはそうだけど。でも、原因は美流ちゃんにあると思うよ。」










「私!?なんで?」










「それは…ねぇ。」










二人でコソコソ。いつのまにこんなに仲良しに…。










「ねぇ、私のせいってどういうこと?」










「それを本人に聞いてきな?」










優しく言われる。さとすお母さんみたいに。










「…でも、なら尚更。」










私が原因なら、私はいけない。










< 129 / 197 >

この作品をシェア

pagetop