愛しき悪魔
ゴーン…
聞こえるのは鐘の音だけ。
窓が高いところにあって外はみえないし。
物が少なくて…静かで…
なんか…さびしい場所。
明るいのに。
綺麗なのに。
ここは悲しい。
「……早くきて…、悪魔…さん。」
さびしーよ。
赤い唇を人差し指でなぞりながら彼を思った。
「……ちづる?様。」
扉から入ってきたのは青い服きた人。
背中には白い羽が…。
天使?
「……貴方は悪魔とご一緒でしたよね?わかりますか?」
「はい…そ…です。」
「なぜ?」
「えっ、なぜ?…それは彼に助けてもらったからです。」
「……そうですか。」
見るからに面白くないとでも言いそうな顔をした。