愛しき悪魔
押し返そうとする腕を掴んで押し付ける。
…で、耳元に口を近づけて
『……こーいうことだよ。いいのか?』
『フッ…ウッ…』
あーあ、なくなよ。
俺に恐怖でも覚えたのか。
嫌なら誘うなよ。
ほら…こんなに震えてるくせに。
そっと掴んでいた腕をとって…
チュ…
手のこうに優しく口付けた。
『……ごめんな、今のは俺がわりぃ。』
『……』
潤んだ瞳で睨んでくる。
……お前は俺に何したって愛しい以外ねぇんだよ。
『ハハ………チュ…』
今度は唇。
触れるだけのキス。
これだけでもギリギリ我慢してんのに……
一緒に寝るとどうなるかわかんねえだろ。
待つって決めたんだよ、俺は。
キスを最後に何も言わず部屋をでた。