愛しき悪魔
「なになにぃー?朝から夫婦喧嘩ぁ?」
朝から頭に響くこの声。
「傷毅ー…と芽威奈…?」
「えっ…芽威奈!?」
驚いた。あの不気味な髪は切られ、赤いサラサラな髪のショートカットになっている。
おまけに化粧までして…ー綺麗っつうかなんつうか…
実は美人?
「嘘、うそぉ?本当に芽威奈!?」
美流も驚いている。
「本当に芽威奈だ。こいつにちょっとな。」
…ー喋り方はあいかわらず。
芽威奈は隣に立っている傷毅を見上げる。
傷毅は愛しそうに彼女をみつめて微笑んだ。
「芽威奈がしてくれっつったから。上出来だろ?」
こいつは昔から変なとこが器用だ。
「凄いー…傷毅さん、私もして下さい!」
目をキラキラさせて言う美流。
俺の前ではそんな顔しねぇくせに。