愛しき悪魔
「素直じゃないねぇ…。」
傷毅は美流の肩にぽんっと手をおく。
……触れんな。
「傷毅、私達が邪魔みたいだ。失礼する。」
芽威奈は男らしく傷毅を引きずってでていった。
「バイバイー!またねー!」
にこやかに手を振る傷毅。
「えっ…あ、ありがとうございました!」
美流は見送ろうと部屋を出ようとする。
パシッーーー…
「!?」
とっさに美流の腕を掴み引き寄せていた。
「えっ…ちょっ…ちょっと…」
「黙ってろ。」
後ろから彼女を逃がさないように抱きしめた。
「亜……羅?」
「…冗談。」
「…へ?」
甘い香がする耳元でー…
「さっき言ったの、冗談。……ー綺麗だよ。」
小さく震えて赤くなったのがわかった。