愛しき悪魔
悲劇が始まり
「美琉!準備はできた?」
「うん!大丈夫!」
「今日は人間界に行くんでしょう?大丈夫?」
「大丈夫だよ!そのために今まで勉強してきたんだから!」
母は微笑みながら心配そうな顔をする。
「気をつけるのよ。」
「うん。」
「マリア、心配しすぎだよ。」
「お父様!」
私の父は神の1番近くにつかえる偉い人。白く長い髭がふさふさしている。
「美琉、人間はともかく悪魔には気をつけるんだぞ!人間界は悪魔の世界と繋がっているからな。」
普段の優しい目を光らせて言う。
「わかった、気をつけるね。」
「人間界は素晴らしいところだ。たくさん学んできなさい。」
「ハイ!お父様!」
「頑張ってね。」
「ハイ、お母さん。行ってきます!」
外の光に照らされて白銀の髪を揺らしながら家をでた。