愛しき悪魔
帰ってきて、私は足に包帯を巻いてもらった。
そして、私は亜羅の傷口を消毒している。
「…んなぁ。」
「ん?」
「…寂しい時は俺に頼れよ。」
「…うん。」
「…あとな。」
「…うん。」
「俺、別に淋しいからお前拾ったわけじゃないから。」
「え、じゃあなんで?」
「質問すんな。」
「…ウ…わかったよぉ。」
「後な、家からでるな。これも俺の命令だからな。」
「…わかりましたァ。」
「…後、俺から離れるな…も。」
「…え?」
「…」
「…」
「やっぱり淋しいんだ。」
「…ッ、淋しいんじゃねぇ!」
「…淋しいんでしょお!?」
「…ちげえっつってんだろ。」
その時の顔、襲ってきた悪魔と同じ顔だ。
…これが悪魔の本性なんだなと思った。