愛しき悪魔
赤い唇を首筋にあててくる。
凍る程冷たい刺激がはしる。
「!!…ぃッ、」
冷たい刺激からだんだんと痛い刺激に変わっていく。
「…いやッ、いやぁ!!痛い、痛いよ亜羅ぁ!」
亜羅はやめない。
「…ッ…亜…羅…クッ…」
だんだんと力が抜けてくる。
「…ッ…ハ…ァ…ハァ…ハ…」
私は意識がとびそうになった。
ガッ!
「イッ!」
強い力で押し倒される。
「意識とばしてんじゃねえよ、噛み付いただけっつうの。」
亜羅の口はいつも以上に真っ赤に輝いている。
「…ッ、亜羅は…亜羅の食べ物は私?血を食べるの?」
「私っつうか天使?悪魔の食べ物っつたら天使だろ。そうじゃなかったら悪魔は天使を襲わねぇよ。血なんてもんじゃねぇよ、悪魔は天使の肉を喰らう。肉だけじゃねえ、体中、なにもかもな。」