愛しき悪魔
「…で?亜羅はいない系ですか?」
ヘラヘラと聞いてくる。
「…いませんけど。何かごようですか?」
警戒心たっぷりで聞く。
彼は顎に手をあててジッと目をみてきた。
ち…近い…
「フハッ!んな緊張しなくていいよ。…ってか君奥さんみたいだねぇ!」
ケラケラと笑うやつ。
腹たつ…!!
「亜羅どこ行ってるか知らない?」
少し真剣な顔をして聞いてくる。
「…知りません。2時間ぐらい前に出ていってから帰ってこなくて。」
「2時間!!じゃあとっくについてるはずなのにな…。アイツ、何かあったんじゃねぇか?」
まだ仮定だけどっ、と笑っているけど顔を曇らせてる。
……亜羅に何かあった?
「あ…亜羅は大丈夫なんですか?」
落ち着かない。
「んな…そんな顔すんなよ、大丈夫だ。亜羅に危険なんか似合わねぇだろ。どっかでフラフラしてんだよ。」
「…でも、」
心配で胸が痛かった。