愛しき悪魔
わからない思い
「…傷毅さん。」
「んー?」
「天使は匂いがするんじゃなかったですか?…美味しそうな匂いって。」
「あー、でもそのコートからは亜羅の匂いしかしねぇ。さすがに俺でも亜羅は食べねぇよ!」
「そッ、そうですか…。」
「でもずっと一緒に同じ部屋で過ごしたらさすがにキツイよ?他の悪魔のモンだってわかっててもペロっといっちゃいそう。」
そう言ってケラケラと笑う。
「…じゃあなんで亜羅は私を食べないんですか。」
「…え?」
「…じゃあなんで亜羅は私に指一本触れないんですか!?死ぬかもしれないのに平気な顔してー…私はそんなに魅力がないんですか!!」
力が入り声が大きくなった。