愛しき悪魔
「…ッ、」
息を飲む。
そこには悪魔がいた。
「…ッ、どうして…。」
「こんなところで白い翼はためかしてとんでんのなんか天使しかいないっしょ。おまけに大きい声あげちゃって。食べて下さいていわんばかりにな。」
ニヤァと笑う顔が薄気味悪い。
…無防備に飛んでたのがいけなかった。
「…ハア…チッ…コイツ…に…近づくんじゃねぇ!!」
大きい声で威嚇する亜羅。
「…ツ…ゴホッ…ゴホゴホ…」
「亜羅!無理しないで…。」
こんな体なのに…。
「何?おまえ悪魔だろ?なに庇っちゃってんの?キャハハ…てかその体で何ができんのー?」
小ばかにして笑うヤツ。
「…ッ、亜羅に近づかないで!!」
「いやいや、俺は君に近づいてるから。ギャギャ騒ぐな、うるせぇ。さっさと逝っちまいな!!」
牙を剥いて襲いかかってきた。
「…ッ…美流ッ!!」
大きい声で叫ぶ亜羅。
「い、いやぁぁ!!」
悲鳴に近い声で叫んだ。