愛しき悪魔
パッ…
頭から手を離した。
「あーあ。せっかく遊んでたのにー、起きちゃって。」
「…遊んで…た?」
「そっ。遊んでー…って、あんた。なんで泣いてんの。」
「え?」
気がつかなかった。
頬に涙が伝っていた。
「何泣いてんのよ。気持ち悪いからやめてよ。欝陶しいー…」
ポロッ
また一粒。
「何なの!?」
「ご…ごめんね。ちょっと、悲しいこと考えて…そのまま眠ってたから。」
「えー?悲しい話?大好き。話して。」
目をキラキラさせる。
いくつだろうか、この人。
「…しょ、しょうもない話。やめよ、やめー…「話せ。」
強い眼力で睨まれる。
「んー…結婚、契約切りたいの。相手の人と…うまくいかなくて。悪いのは私なんだけどねっ、契約してると相手に迷惑かけちゃうんだー…。」
魔女は私の胸元をみた。