空に描く青

スクールバッグを握っていた手が私の手に伸びる。

「石月も行こう。あたしも、もう一回行く。」

泣きそうな顔をする。

私も現状を受け入れなくてはならない事を知ってる。

だから、気遣って一緒に行ってくれようとしてるんだ。

「…私は。」

波崎の手を解いた。

「波崎も一人で行ったんでしょう?だから、私も一人で行かなきゃ。」

それが、やっぱり私の受け入れ方だから。





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