空に描く青
私は言葉に詰まる。
「二人が嫌なら、友達呼んでも良いけど。」
江鳩くんの声。
「…二人で行きたい。」
私は言う。
「ね、志緒ちゃん。この場面で聞く事じゃないかもしれないけど。」
江鳩くんの言葉が、私は理解できなかった。
「何?」
「…彼氏いる?」
私はぽかんと口を開ける。
彼氏?
この私に?
首を横に振った。
「じゃぁ、今通ってる学校に、好きな奴。」
私はまた首を横に振った。
江鳩くんはホッと息をついた。
「何?」
「ううん。色んなトコ行こうな。」
嬉しそうな笑顔の江鳩くんに私も笑顔で頷いた。