好きだっつーの!



下駄箱でサンダルを履き教室まで向かう。



暑いせいか、足が進まない。まあ、そこら辺に野郎が居座ってるせいもあるだろうけど。




重い足をなんとか持ち上げて、やっとのことで教室前に着く。クラスは2の5。時間は10時を少しすぎたくらい。はっきり言って遅刻なんだけどね〜。





そんなことは気にせず授業中なのにガヤガヤ騒いでいる教室の戸を開けると一気にみんなの視線が浴びせられる。
そんなにジロジロみなくてもいいじゃんかよ。


それと同時に先生から『その傷何した?』という声。


ああ、この頬のアザのことか・・・・、まあ、腫れてるし分かりやすいわな〜。

あたしは素直に「夜中にN高のやつらと・・・・喧嘩」と答えた。

先生は『またか〜ほどほどにな』とだけ言い残し授業に戻った。



毎回思うんだけど、ここの先生はあんまりしつこくない先生ばっかりだからあたしとしてはありがたい。



あたしは授業に戻った先生を横目に自分の席に座る。窓側の一番後ろ。あたしの唯一の特等席だったりする。




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