月光
「いえ、大丈夫です。」





私は軽く笑うと、先生はまた爽やかに笑った。





「そう?ならいいんだけど。…さぁ、着いたよ。ここが、今日から君が通う向陵高等学校だよ。降りて。」



この時、先生をマジマジと見たんだ。先生の顔は目がキリッとして鼻もたかくて輪郭もしっかりしてて…要は格好良かった。




気さくな感じだし、結構生徒達に人気がありそうだなって思った。





でも私には関係ないけれど…。




私は、「ありがとうございました」と言いながら車から降りた。




そして目に入ってきた校舎はごく普通で何のへんてつもないものだった。
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