月光

市村陸との出会い

職員室から飛び出した私は、無我夢中で走った。




全く知らない校舎内を全力疾走した。そして…足がもつれて勢いよく転けてしまった。





「痛い…痛いょ…グスンッ」



転けて両膝が痛くて泣いてるのかそれとも、『心』が痛くて泣いてるのか、私にはもう分からなかった。





ただその場でしゃがみ込んだまま、私は泣き続けた。




ニューヨークで涙が枯れるまで泣き続けたのに…




全てを捨てて、忘れるために日本に帰って来たのに…



♪♪〜



< 18 / 39 >

この作品をシェア

pagetop