月光
私の目の前の教室から懐かしい音が耳に入ってくる。




そうサックスの音色だ。




ニューヨークで、あの事件が起きるまで私は片時もサックスを手放すことがなかった。




片時も、『彼ら』と離れることはなかった。





彼らとずっと一緒だと。そう信じていたんだ…。





けど、それは幻想にすぎなくて…
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