月光
窓の外を眺めてると、またあの光景が浮かんでくる。



――――――−−−……

パンッ!! パン!!




1人の黒人男性が、叫びながら目の前の白人男性にピストルを向け…撃った。




白人男性は胸を2発撃たれ、バタンとその場に崩れ落ちた。




彼らの数十メートル離れて立っていた私は、「ジョ――ン!」と泣き叫びながら、白人男性に駆け寄る。




ウソっ!こんなのウソよ!





崩れ落ちた彼を私は抱きしめる。




抱き寄せた彼の身体からは大量の血がにじみ出て、私の手や服に痛々しくにじんでいく…。




「いや…、死んだらいや。ジョン!!」




私は彼を揺すり、零れ落ちていく涙は彼の頬を湿らせていく。

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