ラプソディー
その頃、俺はと言うと買い物に出掛けていた。

そして俺も見てしまったのだ。
二人が高級車の後ろに座っているところを─。

何者!?

「別に何だっていいか…。
変わった奴等だし」

秦は、買い物を続けた。

「珍しく、いろは様が乗車するとは思いませんでしたよ」

運転をしている北見が言った。

北見は冬至の秘書みたいなものだ。

「同じ家だからな」

またそんな、お優しい事を言うから、いろは様が付け上がると言うのに。

「お前、本当に学校とは大違いだな」

「…柊には言われたくない」

それにしても、こいつの髪、何でこんなに気持ち良いんだろ。

未だに、いろはの髪を触っていた。






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