薔薇色アリス



(なんだろう…)


その曲はアリス達が進んでいる方から聞こえていた。



「ロスト…」

「はい?」

「曲よ…曲が聞こえる…」



アリスがそう言うと、ロストは、嗚呼あの人達ですね、と言った。



「あの人達…?」

「くどい程にお茶会を開く帽子屋と三月ウサギですよ」



(お茶会、ねぇ…)



「アリス、お茶会行きたいですか?」



ロストは歩みを止め、アリスと手を繋いだまま少し振り返った。



「…行きたい!」



振り返ったロストに答えを告げるとロストは笑顔で、


じゃあ、行きましょう!


と言い、アリス達はお茶会に向かう為に歩き出した。
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