悪魔なアイツ
「REI……私……」


ベッドから起き上がろ
うとすると



グイッ



強く腕を掴まれて
動けないでいた。


『アイツを好きでも
愛梨が傷付くだけだ…』


「…………。」


わかってるよ。
せりなちゃんみたいに
可愛くなんかないし…
相手になんかならない
ってこと。


でもさっき電話を
かけてきてくれたNaoya
を信じてみたい。


電話をかけてきてくれ
たのは一瞬だけでも
私のことを気にして
くれたからだって
そう思いたいの。


腕をブンブン振り、
REIの手から逃れて
私はただ夢中に走って
帰った。


自分の家じゃない
Naoyaの家の方へと。
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