悪魔なアイツ
体がこわばって
逃げられない。


ブランコに座ったまま
の私はその場から
動けずにいた。


するとすぐ後ろに気配
がした。


もう逃げられない!!
目をかたく瞑った。



フワッ



温かい体温に包まれた。


腰に回された腕を
見るとそれは見覚えの
ある腕だった。


「Naoya……?」


『どこ行くんだよ…?
俺のトコ…以外に……』


追いかけてきてくれた。


ただそれだけなのに
なんでこんなに嬉しい
んだろう。
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