悪魔なアイツ
玄関のドアを叩く
音が聞こえる。


「あ…はい……」


涙を吹いて呼吸を
ととのえた。


ガチャリとドアに手を
かけて扉を開けると


世界で1番大好きな
人の香りがした。


さらに顔をあげると
大好きな人の顔があった。



呼吸が止まりそうに
なるくらいドキッとした。



『よう…元気か…?』


「…………!!」


驚きすぎて声が出ない。


なんで来るの?
忘れたいのに。
忘れようとしてるのに。
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