悪魔さんの講義【エッセイ】
ここまで聞けば解るだろうが俺は運命ってヤツが嫌いだ。

ああワリィな。個人的意見を挟むべきじゃなかった。

だがナゼ俺は運命が嫌いになったか。

それは俺にとって運命とは、人生を退屈にする呪いの言葉に他ならないからだ。

運命があるのなら…

この世には奇跡も偶然もなく、人々の意志や感情も錯覚に過ぎずありとあらゆる出来事が起こって『当たり前』 のとるに足らない事に思えてしまうからだ。

ナゼって?

もの凄い偶然に偶然が重なった奇跡のような体験談を話して相手の感想が

「別に凄くないよ。そうなる運命だからそうなったダケだよ」

とか言われたら白けるだろ?

余りの感動に涙がこぼれ落ちでしまうような体験すらも

「ああお前がそこで感動する事は運命をなぞったダケだよ」

とか言われたらムカつくじゃない?
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