ビターに愛して シュガーな恋心
俺の知ったこっちゃねえ

…てか

もっと怒れよ

俺を楽しませてくれよ

久々に、心がわくわくしてんだ

「では…娘の部屋だけでも…」

「そうですか
桃香は、俺の妹と共同の部屋です
鍵のかかる部屋がそこしかないので」

「鍵…ですか?」

「ええ
不用心でしょ?」

「不用心?
小山内君は武術に長けていると噂で耳にしましたよ?」

「俺が?
やめてください
俺は疾風というボディガードがいないと…弱い男ですよ」

藤城竜之介より、俺は弱い

あいつより強くなければ…武術にたけているとは言えない

なんせ

藤城の実家は剣道家だからな

その筋を極めている男に勝利できるくらいの力がなければ、長けているとは到底自慢できない

そうだろ?

「桃香のお父様がこうして来てくださったというのは…彼女の今後について話をする…という意味でよろしいんでしょうか?」

良い加減

本題に入ろうぜ

さわりの部分を突っついていても、意味がねえだろ?
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