ビターに愛して シュガーな恋心
私は廊下に出ると、走った

一人になりたい

走って、走って…呼吸ができなくなるまで全力で走った

廊下で、誰かにぶつかった気がする

一人じゃない

何にも人の肩に、腕に、ぶつかった

謝りもせず、生徒会室に飛び込むと部屋の隅に行き、小さく丸まった

膝を抱え込んで、頭を垂れた

膝に額がつく

こみあげてくる感情が、涙へと変化していく

何でこんなに苛々するんだろう

なんでこんなに苦しくなるのだろう

おかしい

私らしくない

全然、私らしくないよ


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