ビターに愛して シュガーな恋心

「桃香、お前は自分の父をどう思っている？」

「え？」

心臓がどきっとした

勇人さんの目が、あたしの顔をまっすぐに見ている

パパをどう思ってるか…って

憎んでるって言っていいの？

「好きか？　嫌いか？
それだけでいい
聞かせてくれ」

「えっと…その…」

「俺は、自分に楯突く人間に容赦ない仕打ちをする
桃香の父であっても、俺を脅すなら、それなりのことをするつもりだ

だが、桃香の父だ
桃香が父を大切に思っているのなら、俺のした行動で……桃香に不信感を抱かせ…俺から離れていくようなことがあったら困る

だから聞いておきたい」

「…好きじゃないです」

「そうか…なら、心おきなくさせてもらう」

「何を？」

「いろいろ」

勇人さんがにっこりとほほ笑んだ