ビターに愛して シュガーな恋心
貴美恵さんが、優しい目で微笑んだ

そう…だよね

ちゃんと話さないと…

でもなんて言ったらいいのか

「さあさあ、桃香ちゃん
メイクアップしましょ
部屋に篭っている怪しいやつを驚かせなくちゃね」

私は、ベッドに座ってポケットに入れていた携帯を出した

握りしめようとすると、携帯がチカっと光った

あれ?

メール?
電話?

気付かなかったな

私は携帯を開くと、液晶を見つめた

メールと電話、それぞれあった

両方とも藤城君からだった

『タイトル:どこにいるの?
莉子、話がしたい
どこにいるか教えて』

藤城君…もしかして探してくれてたの?

どうしよう

これから兄様のパーティなのに

私は視線をあげて、貴美恵さんの顔を見た

「なに? 彼氏からメール?
あ…そうだ
彼氏も呼んじゃえば?
その前に、きちんと話をして…ね」

「いいんですか?」

「いいの、いいの
パーティは大勢でやったほうがいいわ
それに…勇人が莉子の彼氏を見て苛々するのも見てみたいしぃ」

貴美恵さんが、楽しそうに首を振った


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