ビターに愛して シュガーな恋心
「私こそ、大嫌いって言っちゃって」

藤城君はにっこりと笑った

額から汗が流れおちている

「莉子、もう平気だから
昔の過去はもう忘れていいから」

藤城君の言葉に、私は眉に力が入った

「ニュース…見たよ
兄様に頼まれたんでしょ?
私の過去、聞いたんでしょ?」

「あんま…詳しくは聞いてないよ
それに勇人さんに言われなくても、調べるつもりだった

莉子の怯え方が異常だったから
何かあるなって思った

でも…俺、何もできなかった」

藤城君がさびしそうに微笑んだ

「結局、兄さんにすべてを任せるしかなくて…すごく悔しかった」

藤城君の首の後ろを掻いた



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