ビターに愛して シュガーな恋心
ホントに汚い部屋だ

こんな家畜小屋のような場所で、よく生活ができるものだ

靴のまま、家の中に入りたいくらいだ

靴下で、床にあがりたくない

「金はいくら…用意してくれるんでしょう?
この生活とはおさらばしたくてね
まずは新しいマンションの手配とかしてくれるといいんですけど」

一真が、勝ち誇った顔でキッチンのような場所に立っている

流しがあるから、たぶんキッチンだろう

部屋に区切りがなく、狭いため

キッチンと呼んでいいかもわからない

俺は靴を脱ぐと、部屋の奥へと進んだ

「金は一切出さない
あんた警察に捕まる」

「はい?」

「前回、俺の家に来ただろ?
その際の会話を録音し、警察に提出した
俺は脅しを受けている…とな」


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