ビターに愛して シュガーな恋心
「は…笑っちゃうね
あちこちの企業に脅しをかけている男が、あっさりと警察に脅されてるって泣きついたわけだ
なんて弱々しい男なんだ
これだからお坊ちゃまは…」

一応、お茶のようなものを淹れているようだ

客人として、扱われているらしい

「なんとでも言って構わない
だが、警察にはもうあんたの話はした
警察に引っ張られるのも時間の問題だ
その前に話しておきたいことがある」

俺は窓際に立つと、背を向けて立っている一真を眺めた

「妻の死を、娘のせいにして気分がいいか?」

「あ?」

一真が振り返った

「あんたの愛情は、偏っている
それに己の良いようにしか、事実を見ていない
そして真実を捻じ曲げ、他人を傷つけている
全て、あんたの妄想にしか過ぎないのに
そのネジ曲がった真実に、娘が振り回され傷ついてる

他人を傷つけるのは、気持ちが良いよな?
だって自分は傷ついてないし、優越感に浸れる
誰かの苦しみを見ると、体がぞくぞくして気持ちが良いだろ?
俺が勝った…って叫びたくなるだろ?

馬鹿な感情だな」

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