ビターに愛して シュガーな恋心
「莉子ちゃん…彼とは付き合ってもいいけど、結婚はダメよ!」

「え?」

貴美恵さんが、僕に聞こえるように言ってきた

莉子は気まずそうに僕の顔を見てから、貴美恵さんを見つめた

「確かに
僕もそう思います」

僕が返事をする

貴美恵さんがにこっと笑うと、手に持ったワイングラスを傾けた

「あら、気が合うじゃない…坊や」

「藤城家に嫁ぐ女性は、大変な想いをしてますから」

「じゃ、莉子ちゃんとは結婚しないでよ
苦労させたくないわ」

貴美恵さんがワインを飲む

僕はほほ笑むと、首を振った

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