ビターに愛して シュガーな恋心
「ごめん、ちょっと…」

僕は制服のポケットから携帯を出して見せると、廊下に出ていった

「兄さん?」

僕は廊下の壁に背をつける

『お前の力を貸してほしい
これから一人の男の写メを送るから、そいつが小山内君のマンションに来たら
捕まえてくれ
血のついた包丁を所持している
気をつけてくれ』

「捕まえたら、110番すればいいの?」

『事件の内容を知っている上司に連絡はしてあるから
たぶん、近々、そっちに行くだろう
決して、その家にいる人々には察知されるな
小山内君の遺言だ』

「え? 遺言?」

僕は眉をひそめた

もしかして…?
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