ビターに愛して シュガーな恋心
「あ…莉子、傘を貸してくれる?」

「え?
雨、降ってる?」

「予報であったから」

「そうだっけ?」

「うん」

莉子は不思議そうな顔をしながら、僕に男用の傘を貸してくれた

「ありがとう」

僕は微笑んでから、莉子にキスをした

どんな男か知らないけど

とりあえず傘さえあれば、僕は無敵だよ

僕が、小山内先輩の仇をとってあげるよ

…ってまだ、生きてるっけ

「じゃあね、莉子」

僕は傘を持って、玄関のドアを開けた


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