ビターに愛して シュガーな恋心
5分も待たなかったと思う

一人の男がものすごい速さで、マンションに近づいてきた

歩いているのに、まるで走っているみたいな早さだ

目が尋常じゃない

イッちゃってるって表現がぴったりの目つきだ

まるで麻薬や覚せい剤をやっている男たちの目のようだ

間違いない

あれが写真の男だ

僕の横を通り過ぎようとする男の眼前に僕は、傘を出して行く手を阻んだ

「石井 一真さん
僕がお相手しよう」

< 281 / 417 >

この作品をシェア

pagetop