ビターに愛して シュガーな恋心
「…せっかくのパーティなのに
台なしにしないでくれる?」

俺の部屋のドアを勢いよく開けた貴美恵が、不機嫌な声で話しかけてきた

俺は目を細めて、貴美恵の姿を確認する

「俺のせいか?」

「ええ…藤城弟は帰っちゃうし、莉子ちゃんは泣きだすし…
桃香ちゃんは部屋に閉じ籠っちゃうし
誰のパーティだかわからなくなっちゃったじゃない」

「勝手に始めたヤツが文句を言うなよ」

「あら…年上に向かって、失礼な態度じゃない」

「もともと俺はパーティに興味はないし、やってくれとも頼んでいない」

「まあ…そうね
ホント、男って馬鹿よね」

なんだよ

莉子の次は、貴美恵かよ

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