ビターに愛して シュガーな恋心
お父様が帰るように仕向けないと、いけないわ

まあ、夜遅くならないうちに帰ると思いますけど

お母様に会いたくて、お父様は帰るわ

「う~ん」

私は腕を組んで、絨毯の上にぺたんと座りこんだ

『あの…御夕飯、食べますか?』

兄様の彼女さんの声がした

私はドアに近づくと、耳をすました

「そこにお父様は?」

『いません
勇人さんと一緒に夕食を食べてます…というか言い争ってます』

お父様の怒りが兄様にいったのね

良かった

あたしは鍵を開けると、少しだけドアを開けた

「これ、夕食っていうより朝食っぽい食材なんですけど」

「いいえ、ありがとうございます!」

私はおぼんごと受け取った

笑顔が可愛い人だぁ、兄様の彼女って

「ねえ、少しお話しましょ」

私は彼女さんの腕を引っ張ると部屋の中に連れ込んだ

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