ビターに愛して シュガーな恋心

「私は恋愛感情のない結婚はしたくないんです
たとえ父に無理やり薦められたとしても、絶対に断固拒否するつもりです

兄も幼いころから決められた婚約者いましたが…結婚するつもりはないようです
互いに、違う人と巡り合いその感情を大切にしています

愛子さんも……」

「つまらない話だわ」

「え？」

愛子さんが私を睨んだ

「だって…それって、ただ、竜ちゃんから私を離したいだけでしょ？
違う？
私が竜ちゃんをどう思おうが関係ないでしょ？

私は、今までの努力を無にしたくないの
どうせ…あなたにはわからないでしょうけど」

愛子さんがぷいっと横を向いてしまう

私には、愛子さんが藤城君を好きなようには見えなかったから…

だから、恋愛をして誰かを愛したほうがずっとずっと幸せになれると思ったから

それって大きなお世話になっちゃうのかな？

そうだよね

愛子さんは藤城君と結婚するために、頑張ってきた

感情で物事を判断する前から、きっと愛子さんは藤城君との将来を刷り込まれていたんだ

だから、恋とか愛とか

そういった考えがないのかもしれない

恋愛の素晴らしさをまだ愛子さんは知らないのかもしれない