ビターに愛して シュガーな恋心
「なら、良かった
俺も堂々と付き合えるわけだな」

「まあ…そういうことになるね
勇人と疾風には、仕事の提供をしてもらったからね~
二人の気持ちを無視して、取引が別の場所に移ってしまったらそれこそ大変だ」

あ…?

結局は、会社の将来を考えたわけだ、な

俺らが、別の会社とビジネス関係になって、父上の仕事に支障になるくらいなら

俺らの思い通りの交際をさせて、ビジネスを成立させるってわけだ

無理やり俺と、貴美恵を結婚をさせて商談を進めるより…俺とテツの仕事をとったってわけだな

…でも、テツだって小山内の人間なんだ

別に、俺との婚約が破談になっても…商談が駄目になるわけじゃないんだな

父上から見れば、二つとも得られている

ちぇ、空回りしたな

俺も、テツも…貴美恵も

後継者にはなれなくても、テツは小山内家の人間なんだ

父上の駒の一つであることには変わりはない

くそっ

無駄にいろいろと悩まされた気がするな

視野が狭くなってるな

最近の俺は…もっと広い視界を持たないと、この先、生き残れない

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