ビターに愛して シュガーな恋心
「藤城君は平気なの?」

「僕は平気
兄さんほど、鮮明に覚えているわけじゃないから」

藤城君が、にっこりと笑う

私に見せてくれる今日の笑顔…なんだか無理に作っているみたいに見えるよ?

無理しないで

つらいなら、笑顔を見せなくていいんだよ?

「ねえ、莉子
夏休み…僕の家に泊まりに来ない?」

「え?」

「両親に莉子をきちんと紹介したいんだ」

「いいの?」

「うん
愛子、家を出たんだ
一人で生きていくって決めたみたい」

「え?」

私は藤城君から離れると、向き合って座った

藤城君も座り直すと、私の目を見つめた
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