ビターに愛して シュガーな恋心
「そんな顔をしないでよ
莉子が悪いわけじゃないんだから
愛子はこれで良かったんだと思うよ
僕が言えた義理じゃないけど、もう家に縛られて生活しなくて…いいんだから」

藤城君が笑った

「でも…私が…」

「違うよ
たとえ僕たちが知りあってなくても、僕は愛子とは一緒になるつもりはなかったから」

藤城君の手が私の頭を撫でた

「ねえ、莉子
僕はね、莉子と出逢えて良かったって思ってるんだ
莉子となら、藤城の家で頑張れると思うから」

藤城君…私も

私も藤城君と一緒なら、いろんなことを頑張れそうな気がする

藤城君に支えてもらいながら、二人で乗り越えていくの

藤城君と見つめ合うと私たちはキスをした

「だから、夏休みに家においでよ
花火大会とか、お祭りとか…一緒に見に行こう」

「うん」

私は頷いた

藤城君のご両親に会うのは、緊張するけれど

お祭りは、藤城君と楽しみたいなぁ
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