ビターに愛して シュガーな恋心
勇人さんがにっこりと微笑んでくれた

「怒ってないの?」

「なんで怒る必要がある?」

「だって黙ってたし」

「勝手にやったことは確かに、気に入らねえな
でも桃香が妻になるのは嬉しい」

勇人さんが、唇に軽いキスをした

「いつから?」

「はあ?」

「いつから、入籍を黙ってたのを知っていたの?」

「さあね」

勇人さんが意味ありげにほほ笑んだ

「桃香、このままドライブしようか?」

「え?」

「俺は桃香とドライブがしたい
ホテルも予約してあるんだ
どう?」

勇人さんはホテルのカードキーをあたしにちらつかせた

都内にある高級ホテルのスイートルームだ

どうして?

いつの間に……

< 409 / 417 >

この作品をシェア

pagetop