ビターに愛して シュガーな恋心
「そう言えば、莉子ちゃん
彼氏いんの?」

「おりません
いないから共学に来たのです」

「んじゃ、鎖骨の痣って?」

え?

私は鎖骨に指を置いた

昨日の出来事が、脳裏に浮かび上がった


「これですか?
昨日、紫桜学院の制服を着ている男性につけられました」

「ああん?」

克波さんの目が怖くなった

「どこのどいつだよ」

「名前ですか?
えっと…忘れました
あ、でも兄様の知っている人みたいです
お互いに見つめあっていましたから」

「んじゃ、その痣
勇人さんも知ってるの?」

「はい、目の前でつけてましたから」

「はあ…相当怒っただろ?」

「ええ」

私は笑顔で、克波さんに頷いた




< 44 / 417 >

この作品をシェア

pagetop