ビターに愛して シュガーな恋心
手に持っている書類で、藤城君の頭を3回たたくと克波君は目を鋭くした

「裏切らないって口で簡単に言うやつほど、あっさりと他人を裏切るもんなんだよ
俺は、お調子者が大嫌いなんだ
へらへらして何を考えているかわからねーヤツは、腹黒いからな」

藤城君が目を細めて、にっこりと笑った

「確かに!
僕、腹黒いですよ」

藤城君の明るい笑みがぱっと消え、瞼が持ち上がり黒い眼球が見えた

白い肌に、真っ黒い瞳がとても映えていた

思わず、視線を奪われそうになる

「でも僕、生徒会に入りたいんです」

藤城君がすぐに前の表情に戻った

にこにこと微笑んで、克波君を見つめていた

「へえ…そのワケは?」

「桃香先輩とエッチした……っぃて
克波先輩、痛いっすよ」

すかさず克波の書類が、藤城君の頭にヒットした

「そんな理由は却下だ
さっさと1年の教室に戻りやがれ、餓鬼!」

「ひどいなぁ
理由を聞くから、言ったんじゃないですかっ!」

「嘘の理由を聞く時間はねえんだよっ」

「ちぇ……また、きまーす」

藤城君は肩をがっくりと落としてから、生徒会室を出て行った



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