ビターに愛して シュガーな恋心
夜道を、藤城君と並んで歩く

私が道案内をしなくても、兄様の家を知っているみたいで私の歩調に合わせて歩いてくれた

藤城君って、悪いことが似合わない

兄様に復讐したい…もしくは何か仕出かしたいと思っているなら

もっと悪人にならくちゃ

時より見せる優しさが、命取りになるのに

私の心が痛くなるじゃない

私が…藤城君に悪いことを押し付けているみたいで…すごく苦しくなる

「あっれぇ? 莉子じゃん…こんな夜中に出歩けるなんて…いつから平気になったの?」

聞きたくない声が後ろからしてきた

私はゆっくりと振りかえり、相手を確認した

やっぱり…会いたくない人物たちだ

男3人に、女2人の集団だった

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