ビターに愛して シュガーな恋心
「どうして直談判しに来たんだろう」

あたしは椅子に座ると、藤城君の顔を思い出そうとした

まるで仮面でもかぶっているかのように笑顔が全然崩れない人だった

女性のように白い肌に、ほどよくついている筋肉が不釣り合いだったなあ

何か運動でもしてるのかな?

まっすぐのびた黒い髪はストレートで、艶があった

たぶん、私より健康的な髪だったと思う…ちょっと羨ましい

肩まである長い髪を一つに結んで、赤いリボンで結んでてまるで女の子みたい

「あいつはいじめられっこだったな
んで、いじめた奴らを見返したくて、生徒会に乗り込んできたんだろ」

「そうかな?」

「気になるのか?」

「もっと強い意志が感じられた気がする
いじめられっ子だったら、あんな風に大胆に振舞えないよ」

「ま、今後の動きに注目ってとこだな」

「え? 入れるつもりでいるの?」

克波君は鼻を鳴らして、口の端を持ち上げた

「あいつ次第だ
本気だと俺も感じたら、今後の生徒会後継者として考えてやってもいい
育て甲斐がありそうだからな」

克波君は楽しそうに、口を開いた

なんか…悪だくみを考えている子どもみたいな目をしているんだけど…

絶対に、どうやっていじめてやろうか?
とか考えてそう…



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