悔しいケド大好き…!!(上)
『っ…菜々、子・・・?』
『……………菜々。』
『うん…?』
『実は、ね…っ?』
『うん…』
私たちは 病院から
タクシーで どこかへ向かっている所だった…
そんな時に
菜々子が言いにくそぉに…
頑張ってるから・・・
緊張で 声が震えるよ。
でも、私は 声の震えを
我慢しながら なるべく優しい声で 菜々子に声をかけた。
『菜々子、大丈夫?』
菜々子は 私の瞳を見て、
大きな目を さらに大きく開き、私へと言葉を向けた。
『なんで、そんな落ち着いてるのっ?』
『…菜々子は 今から話す事、
分かるケド、私はまだ…
知らないからだよ。』
『…うん。』
少しの間が空いて、菜々子は
ゆっくりと 口を開いた…。
『実は…ね?』