悔しいケド大好き…!!(上)
『降りてこいよぉ!』
『やだっ…』
尾碕は…
諦めたのか。
視界に入らなくなった。
諦め早過ぎ…
私は
もう一度だけ
窓をチェックした後
ベッドに飛び込んだ。
………
私は 眠りについた。
…?
大きな手が
私を包む。
愛しい手…
ねぇ 離さないで。
どこか…
だれかに似ている。
『寝顔…可愛い。』
っ!?
私は
この台詞に弱いのか?
一気に眠気が覚めた。
…尾碕?
『なぁ…学校こいよ。』
『なんでいんの?』
『話勝手に変えるなよ。』
尾碕は
優しく微笑んだ。
『お前さぁ…何勘違いしてんの?』
はっ???
『俺、お前いないと寂しいんだけど…。ハルは好きって言ったけど…竹村も好きだよ?』
少し茶色に染まった
柔らかそうな髪が
ふわふわとゆれて…
その間から
真っ直ぐと私に向く
真剣な瞳が
少し微笑んでる。
とても優しい。
とても綺麗な肌に
可愛い笑顔が合ってる。
尾碕をこんなに
近くでみたの…
初めてだな。
笑うと
子供みたいに
無邪気だな。